ツバメといえば、春になると南から渡ってきて民家や道の駅などに巣を作り始めますよね。
なぜ、そのようなところに巣を作るのかと思ったことはありませんか?
他の鳥であれば、巣に近づくと親鳥が警戒して襲ってきたり飼育放棄をするかもしれないから近寄らない方がいい、という話を聞いたことがある方は多いでしょう。
しかし、ツバメは人を警戒するどころか人の近くに巣を作りたがります。以下でその理由を解説します。
天敵が少ないから
ツバメの天敵はカラスや蛇、猛禽類などです。人が集まる場所はこれらの天敵が少ないため、人通りが多いところに巣を作るようになったようです。
人が守ってくれるから
人が多い場所には天敵が少ないと書きましたが、それに加えて人が積極的にツバメを守ってきた歴史があります。
昔はツバメが虫以外のものをほとんど食べないことから、害虫を食べて農作物を守ってくれる存在として大切にしてきました。
今でも「ツバメが巣を作る家は縁起がいい」と言われることもあるのはその名残です。
ちなみに、カラスやスズメも昔から人の近くで暮らしていますが、虫だけではなく農作物まで食べてしまうために嫌がられていたようです。
終わりに
人はツバメを有難い存在と思って大切にし、ツバメは人を外敵から守ってくれる(間接的にも)ために信頼関係が生まれたのですね。
時代が変わった昨今では糞害などの理由からツバメが家に巣を作ることを嫌がる人も多くなってしまいましたが、長い歴史の中で育まれた関係がこれからも続いてほしいと願います。