いよいよ冬も本番となってきました。葉が落ちて鳥が見やすくなるこの時期はバードウォッチングに適した季節といわれます。
しっかりと寒さ対策をしてバードウォッチングに出かけましょう。
今回は比較的簡単に見られる可能性が高い冬の鳥を紹介します。(漂鳥も含みます)
※なお、今回の記事は本州以南の方向けです。北海道の野鳥については「【簡単】冬に見られる野鳥20種」をご覧ください。
冬に見られる野鳥
ジョウビタキ
オス
メス
頭をぴょこんと下げたり尾羽を細かく震わる仕草をします。人をあまり警戒せず、すぐ近くに留まることもあります。
ルリビタキ
オス
メス
ジョウビタキは開けたところにもいますが、ルリビタキは暗い林を好みます。若いオスはメスとそっくりで、年を経る度に青色の部分が増えてきます。上の写真のような美しい青色になるには3年かかると言われており、見られることは稀です。
ツグミ
地面で採食していることが多いです。時折立ち止まって胸を反らせるツグミ科に特有の仕草をします。
シメ
木の上で鳴き声も出さずに一羽でじっとしていることが多いため、近くにいるのにあまり気づかれないようです。植物の種子を嘴で割って食べます。
アオジ
暗い藪を好み、開けたところにはあまり出てきません。藪の中から聞こえる「チッチッ」という声を頼りに探してみてください。
ビンズイ
夏は山地で繁殖し、冬になると低地へ降りてきます。松林でよく見られ、地面に降りて採食しています。
モズ
主に肉食の鳥で、昆虫やカエル、トカゲなどを食べます。小鳥を捕食することもあり、「小さな猛禽」と呼ばれることもあります。尾羽をくるくると回す特徴があります。
シロハラ
腹が白いことからこの名が付きました。ツグミとは遠縁にあたり、仕草もツグミに似ています。暗い林を好み、開けたところにはあまり出てきません。地上で採食することが多いです。
アカハラ
シロハラと似ていますが、腹が赤いのがアカハラ、白いのがシロハラです。旅鳥として渡来するマミチャジナイとも似ていますが、マミチャジナイには目の上、眉班と呼ばれる部分に白いラインがあることで見分けることができます。
カケス
夏は高山で繁殖しますが、秋~冬には低地に降りてきます。羽のコバルトブルーがおしゃれな鳥です。鳴きまねが得意で、「あの鳥かと思ったらカケスだった……」となることがあります。
ウソ
夏は高山にいて、冬に低地に降りてきます。「フィーフィー」と柔らかい声で鳴きます。桜の芽を好んで食べるので害鳥として扱われることもあります。
ベニマシコ
紅色が鮮やかな小鳥です。河川敷のヨシ原などで見ることが多いです。メスは写真の後ろにいますが、地味な色をしています。
アトリ
年によって渡来数の変動が激しく、大群になる年もあります。群れで行動し、木の実や植物の種子、木の芽などを食べています。
ハクチョウ
写真はオオハクチョウですが、コハクチョウも冬鳥として渡来します。ざっくり分けると北海道や東北地方など北の地域はオオハクチョウ、南はコハクチョウの割合が多いです。コハクチョウはオオハクチョウよりも嘴の黒い部分が多いことで見分けられます。
マガモ
オスは光の具合によって頭の色が緑や紫に変化して見えます。構造色といいます。メスは褐色をしています。日本に渡来するカモの中では一番数が多いといわれる、身近な鳥です。
ヒドリガモ
頭部の茶褐色と額から頭頂にかけてのクリーム色のラインが特徴です。「ピュー」とよく通る笛のような声で鳴きます。メスは全体的に褐色をしています。
オナガガモ
尾羽が長いことからこの名が付きました。他のカモより首と体が長く、スタイリッシュに見えます。メスは褐色をしています。
ミコアイサ
別名「パンダガモ」と呼ばれて親しまれている鳥です。白いので遠目からでもよく目立ちます。警戒心が強く、じっと観察しているとすぐに水に潜って隠れてしまいます。しばらく待っているとまた近くの水面に上がってくるので慌てず待ちましょう。
キンクロハジロ
頭の後ろの寝ぐせのような冠羽が特徴的です。メスはオスよりも暗めの体色で、黒褐色をしています。
ユリカモメ
夏は頭部が黒いですが、冬になると白くなります。赤い嘴と足が特徴です。カモメの中では小さめです。かわいい鳥として人気ですが、ごみを漁ったり人の食べ物を奪うなどの一面もあります。
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